6年一貫・統合教育
すぐれた臨床医の育成をめざして
1. 本学の教育目標
本学の教育目標は「すぐれた臨床医の育成」である。すぐれた臨床医とは、
(1)医師としてのしっかりした専門性を持つことであり、
それは
(2)豊かな人間性と社会的視野に裏打ちされたものでなくてはならない。
そして、
(3)生涯にわたって、探求心と科学的思考能力を持った医師であることが求められる。
2. 教育システムの基本的考え方
6 年間の卒前医学教育が効果的に行われ、各学科目が有機的なつながりをもって、疾患の病態、診断と治療、社会との関連などを総合的にとらえるために、6 年一貫・統合教育が行われている。各科がバラバラに講義するのではなく、臓器や機能の上からお互いに関連を持って、統合的に学習できる教育(統合カリキュラム)を目指している。その際、少人数で、問題基盤型の「考える学習態度」を養うことも意図している。
3. カリキュラムの実際
平成12年度から、新カリキュラムによる教育が開始された。新カリキュラム(統合カリキュラム)では1学年から2 学年の教育を臨床前教育、3学年以降を臨床教育と位置づけ、1学年から医学教育が始まる。カリキュラムの具体的な内容を下表に示す。
4. 特色ある教育
自己学習の習慣を身につけ、問題解決の能力を高め、こころの通った医師になるために、4年間通して行われる「良医への道コース」で次のような特色ある教育を実践している。
1)問題基盤型学習
Problem Based Learning (PBL)
問題基盤型学習(PBL)は、ごくありふれた病気を題材に、発病から診断、治療の経過、本人や家族の気持ち、医師の態度など、さまざまな問題点についてグループで討論したり、図書館で調べたりして、各人が理解を深めていく学習の仕方である。PBLはあくまで学生自身で学習・討論をして、自分たちの疑問点に答を出すものである。
小グループでの討論を通じて、自分の意見を上手に発表すること、他人の意見に耳を傾けること、討論の結果をまとめていくことなど、医師として必要なコミュニケーション能力を育て、リーダーシップをとるための態度や技能を養うこと、自己学習の習慣を身につけることも目的としている。
2)アーリーエクスポージャープログラム
Early Exposure Program
低学年の早い時期から医療の現場を知り、医学学習についての意識を高めるために、次のようないくつかのプログラムを用意している。
(1)看護業務体験実習:2学年を対象に行う。大学病院または総合医療センターの各病棟で看護師の指導のもとに、業務を体験する。この実習を通して、看護師や医師をはじめとする医療従事者が互いに協力し、患者中心の医療を行い、患者さんの回復の手助けをしていることを体得する。
(2)外来初診患者付添実習:3学年を対象に行う。患者さんの付添として、病院の受付から、許可が得られれば診察場面にも同席し、エックス線などの検査室、薬剤部、会計事務の全ての行程について行動を共にする。患者さんに付き添うことで医療の現場でどのようなことが大切か、どのような問題点があるかを自らの目で確かめ、体験する。
3)医学英語
2学年から4学年では、外国人講師をまじえ、医学に関連した英文の読解と発音を中心に医学英語を学ぶ。小グループに分れての討論と発表を繰り返し行うことで、専門用語に慣れるとともに、英文での発表能力を養う。
5. 国際的視野をもった医師になるために
これまで述べたような本学の教育制度は、教員が自ら、海外の先端的教育を行っている大学を視察し、長年かかって作り上げた教育のシステムである。このように、大学全体が国際的視点をもつことを目指しており、その一環として、本学と提携した7ヶ国(アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、スウェーデン、台湾、ハンガリー)9大学との学生相互交換留学を行い、国際性を養うよう努めている。
卒後教育
初期臨床研修から専門医研修、生涯教育まで、継続的で質の高い学習
医学教育センター卒後医学教育部門は、平成16年度から必修となった2年間の初期臨床研修、その後の4~6年間の中~後期臨床研修、専門医を目ざす研修、生涯教育等を担当している。
臨床研修は、大学病院と総合医療センターを主な研修の場としているが、当部門は、研修が効果的に行われるよう、他の協力病院の研修委員会等と連携をとりつつ、継続的で質の高い生涯学習が実現できるよう努めている。
(出典;埼玉医科大学医学部HPより)
埼玉医科大学医学部HP